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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスの評判に対するネタバレありきの私見

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1日おいて冷静になってから少し、鑑賞した人の感想などを確認してきました。評価がわかれてるポイントについて、自分なりの感想をネタバレありきで書いていきます。また、自分のファン度はアベンジャーズ系列の作品であったらDisney+含めてすべて鑑賞している状態で、原作は未読。キャラによっては今後の話を調べたことがある、程度です。

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(意見①)ワンダがかわいそうすぎる

一番、目立った意見という気がします。自分の子供達と生きたいという一心で闇の魔術に手を出し、宇宙をまたぎ事を起こしたワンダ。最終的にはその愛してやまない子供たちとその母親たる自分自身に否定されてしまう形になりました。

ハナから愛する存在を認識していないならともかく、ワンダヴィジョンのドラマを経た彼女は確かに子供の存在とその生活を体感しています。これだけで、アベンジャーズで一番可哀想なキャラクターといっても言い過ぎではないと思います。

ただ、自分は今回の映画において彼女の最期を可哀想だとは思っても、ただただ不憫なものだけではないと考えています。

何かというと、やはりワンダヴィジョンからの話になります。彼女はドラマの最後で自身の強大な力を自覚するとともに、自分が作り出した偽りの幸せから抜け出すことができました。

でも、子供達は存在しない、という否定まではできていなかったように感じます。ヴィジョンもいない彼女がどう立ち上がるのか、というのは全く示されず、人から隠れるように小屋にこもり、この映画に対する伏線を張って終わり。

事件の解決はしましたが、今なお心に傷は残り、彼女自身の孤独は決着していません。ワンダという人間の話の起承転結でいうところ「起」にしかなっていないのが、このワンダヴィジョンというドラマだったわけです。

それに対して、今回の映画の結末、別宇宙の自分自身の手によって、ワンダヴィジョンで残してきた寂しさの源泉への執着を断ち切ることができています。ワンダというヒーローの話においては「承」に進むことができたのだと思います。そんなわけで、ワンダヴィジョンの最期よりもずっと前向きな結末を受け取ることができたのです。

死を匂わせる発言もありそうとらえている人が多数ではありますが、ワンダがヒーローでないならその限りではないと思いますが、ヒーローが孤独を抱えたまま退場するというのはありえない話だと思います。

 (私見)ワンダは死んでおらず、ワンダヴィジョンから前進しているから明るい終わり。

 

(意見②)イルミナティの扱いがひどい、わくわくしないマルチバース

イルミナティファンだったら怒ってたと思います。プロフェッサーが心の中に入るシーンでは、個人的には何も言わずにすべてを察して、岩の奥にいるワンダにやさしく助言して、殺される時もわかっていたという風で、ダークディメンションに冷静に一言くれてやって殺されていくのが、自分の中のプロフェッサー像でした。残念です。他のヒーローのやられっぷりはちょっと笑っちゃいました。インビンシブルがちょっと頭によぎりました。

MCUアベンジャーズは主役が乱立しても何とか立たせてきた歴代でも稀有な作品だったと思いますが、宇宙が変わるとこうなっちゃうの?ってちょっと寂しくはなりますね。でもスパイダーマンと比較しちゃうのは酷だなあとは思いました。

 (私見)確かにひどい。

 

(意見③)サムライミ臭

グロイの嫌な人はいるかもしれないし、怖い演出は嫌な人もいるかもしれない。MCUであんな流血と人体欠損あったかという内容だったので嫌な人もいるかもしれない。サムライミじゃなかったら、イルミナティはあんな無残に死ななかったし、ワンダの惨さもやわらいでいたかもしれない。ただ、どんどん引き込まれる展開もサムライミだし、ストレンジのオサレアクション、ゾンビアクションにもサムライミがいる。

(私見)クセがすごいってことで

 

ワンダが準主役だよね

やっぱりワンダヴィジョン見てないといけないし、そしてワンダをどうとらえるかがこの映画での大きな満足度のポイントだったんじゃないか、っていうのが一日たって冷静になってでてきた感想です。

自分にとっては、ストレンジはいうまでもなくワンダにとっても確かな一歩になった明るい映画だったのですが、ワンダを一歩だと感じている人は少なくともワンダビジョンを見てないと思えないのかもしれませんし、見ていたとしても今回の映画におけるワンダは、罰(死)だととらえる人が多数派なのではないかと思います。間違っているとは思いません、意見が割れるのはよくわかります。

ただまた少し迂遠に生きてる説をフォローすると、イルミナティの扱いがひどかったことはワンダがヴィランでなく、主役であること、ヒーローであることを示す証左だったんだと思うんですよね。そして繰り返しますがヒーローは孤独のまま死なないはずです。やっぱり自分は今作抜群に好きな映画です。

エリザベスオルセンもどんどんお綺麗になられて、ますます深みをまして魅力的なワンダ先生の次回作にご期待しましょう。