0.5人月

人生と仕事が伸び悩んでるWeb系のおじさん

得意なことが好きなことだと良いですね

効率化、自動化しない為にジリ便になっていっているのか

今いる現場は、BtoCのWeb系企業でして、自分の担当は、レイヤー的にはアプリケーション、案件内容は保守案件が多めでして割合で言うと、

  • 新規開発は1割程度
  • 今あるプロダクトにプラスαする開発案件がメインで4割程度
  • 既存のプロダクトの保守の改善や調査が1割(←提案に繋げることもできるので実は大事なやつ)
  • 既存のプロダクトの保守に2割
  • マストな対応だけど自分達の売上には直接関係がない保守案件が2割

と言う按配になっています。

BtoCで自社サービスで受託開発は一切ないので、開発したら当然保守が必要になり、段々と保守するものが増えていっています。

功績として誰かの苦労や、人件費を削減したりはあっても、売上に大きく貢献できているわけではないので、残念ながら自分が参画してから、人員増加とか権限増加、みたいなことにはつながっていないです。

それで、今何が起きるかって言うと保守の時間が増えていって、大事な開発の案件の5割が逼迫されていっている状況があります。マストな対応だけど~の2割もかなり増加傾向で、開発にかけられる時間は4割もないくらいかもしれません。

ですので、最近は、puppeterやらCircleCIを使って積極的に自動化したり、保守のフローに組み込まれている様々なドキュメントをスクリプトで監視したりして、開発の時間を捻出していこうとしています。俺たちの戦いはこれからだ。という話かと思ってたんですが。

得意なことにロックされていく

話し変わって、自分が今いるチームの隣くらいの距離に、凄くコミュニケーション力が強いエンジニアの方がいたんですけど、毎日ミーティング、打ち合わせばかりでスケジュール埋まってしまって大変そうでした。

その人は開発も当然のように知見があって、アーキテクチャからきちんと進められる方でして、その人がやりたいことが新しいプロダクトの開発方面でやりたいことがあったようなのですが、どうにもこうにも求められるので、打ち合わせ漬けの日々を送り、挙げ句退職してしまったのでした。

さて、今自分の所属しているチームのリーダーは保守が得意な方です。

半数以上の人が見落としてしまうような問題を拾っては未然に防ぎ、誰かから質問が投げかけられると、かなり仔細に突き詰めてわかりやすく相手にボールを返すのがクセになっているかのような方です。結果、やはりと言うか、その人のSlackは昔々関わったシステムの質問や、少し範囲外な保守対応のことまで、よくアラームがチカチカなっています。

要は開発の時間を捻出する間もなく、皆の希望、会社の希望に従い、既定路線で保守でロックされつつある、ということもありうるんじゃないかと。

これしか出来ないって強い言葉ですよね

皆が皆、得意なことやるって状況は、組織としては最適な気もするんですけど、得意なこととやりたいことが違うということはよくあることだし、たとえ同じだったとしても、そればっかりじゃ、嫌になってしまうことはあるだろうし。

あと、その人の「得意なこと」だったことが、それしか経験を積まないうちに、いつの間にか「それしか出来ないこと」に変わってしまうこと、また実際そうでなくてもそう周囲に認識されてしまう状況というのはかなりありそうな気がします。

その人の能力次第とかアピール次第とかでもあるけど、結局組織において能力は相対評価というか、周りの平均が技術力60点で、その人の技術力が80点だとしても、周りのコミュ力が15点で、その人がコミュ力80点だったら、もうPM/PLやらそうでなくても打ち合わせやらは不可避な状況になってしまうだろうし。

とはいえ、年取っても苦手なことにチャレンジングなんて非現実的すぎるし、みんなそうやって相対的に周りより得意なことを求められて応え続けていく中で「それしか出来ない」というところに収まっていくものかもしれませんね。

話を少し広げてみて、例えば、エンジニアの人にエンジニアを続ける理由を聞いたら「自分はこれしかできないから」って答えてくれる人、少なくないでしょうし。結局ボリューム層なモデルケースかもしれない。

そこで、自分の願いと食い違ってしまうことが問題なだけなのかな。得意なことまで食い違うこともあるんですから贅沢な願いとも言えるかもしれません。

保守ばっかりとミーティングばっかりな毎日は、どちらも地獄に感じてしまいますが。