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人生と仕事が伸び悩んでるWeb系のおじさん

書いてねえぞハゲ

幽霊島
幽霊島 (平井呈一怪談翻訳集成) (創元推理文庫)

幽霊島 (平井呈一怪談翻訳集成) (創元推理文庫)

 

幽霊島は、とってもオーソドックスな怖い話。バケモンが近くを歩く描写熱いっす。熱盛。

吸血鬼は、普段人間のふりしてて社交界やらにもフラフラ顔出す、なんかちょっとキモい薄気味悪いくせに、幸せそうな若い女の子を持ってっちゃうやつが正体なんだけど、なんだろ、別に吸血鬼じゃなくても怖いし、嫌だよなってな。やっぱ現実の嫌悪感から来るんだろな。

のどきり農場は、とってもモダン、面白い。おかしいと思いつつも、決定的なことには気づいていない当事者の恐怖の日記を読む話。いわばバイオのかゆうま的なやつ。

鎮魂歌は、エロゲのプロットに使えそうな話。分岐作れる。何よりこれ文章が良かった。はっとする表現も2、3ありました。

印象に残ったのだけどピックしたけど、やっぱり総じて怖くないのは仕方ないか。ところで巻末で対談盛り上がってるおっさん達があげる作品一つも載ってねえぞハゲ。

したたかな寄生

ほんと、寄生生物って、この世の悪意を煮詰めて固めたみたいな生物だね。宿主の天敵の腹の中に入るために、宿主を食べられてしまうように操るとか。巣穴ごと乗っ取って、自分達のために働かせるように操った挙句、滅亡に追い込む蟻とか。いやー怖い。こっちは怖いよ。虫やらウィルスやらは、「悪意」なんて持たないし、動物並みの心はない生き物であっても、ちょっと嫌な気分になった。

ところで、神が生物を作ったと主張する何主義だっけな、その人達は寄生生物をどう位置づけてるんやろか。