0.5人月

人生と仕事が伸び悩んでるWeb系のおじさん

デジタル土方日記⑤:FINAL

転職を決めた。今月末で、今の現場が終わり、本社の退社日も同日だ。

次なる会社は自社サービス開発であるため、デジタル土方という働き方は一旦終わる。(自分の言うデジタル土方は、現場を転々とする働き方をするitエンジニアのことを言っています)

次やる時はフリーランスだろうか。しばらくは、デジタル土方としては働かないつもりだ。

とはいえ、来年はともかく、再来年、3年後、この業界の動向がどうなってるのかはわからないので、なんとも言えない。

動向というのは、景気の話だけでなくて、技術的な動向や、フリーランスの立場がどうなってるのかということも含めた話。入社する会社だってどうだろうか。サービス内容は、競合他社が多いだけに、簡単じゃないだろう。

ちょっと自分の仕事のパフォを反省してみる。

傭兵としての自分

単価を値切られたり、打ち切られたり、あるいは変なクレームが営業に入ることも今までなかったので、ダメではないと思っている。が、正直良くはないと思う。プロ失格な発言かもしれないが、今の自分の単価ははっきり言って割高だと思う。

その主たる原因の一つとして考えているのが、スピード感だ。自分は、スロースターターだと上の立場の人間からよく言われる。あるいは言葉を変えて、「最初不安だった」とも。

この評価は個人的にもかなり納得しつつ、実感がある。業務やシステムの全体理解が基本的に人より遅いのだ。特に皆がすでに知っているものに後から入って知ろうとする場合は特にその傾向が激しい。(※つまり自分は、自分が何を理解していないかを把握する能力が人より低い、と思っているのだが、もっと的確な概念はないだろうか。この辺の考えをまとめたいと思っているところ)

開発の手が足りないとの依頼を受けて、やってくるスロースターターな傭兵とは、傭兵としてどうなのだろうか。

自社で受託開発してる時の自分

そこで、そのスロースターターな特徴について、自社で受託開発していた時のことを思い出すと、開発に初めから関われた時でも基本的には同じだった気がする。メンバーより理解は遅かったと思う。PMまがいのことをやっていたときは、立ち上げ初めに、客と社内の開発者の間で、メッセンジャー化してしまっていた。

立場も立場なので、他人との比較が難しいが、開発もヒアリングもたどたどしかったのは間違いないと思う。

だから、自分は傭兵だ、プロパーだ、という立場に関わらず、スロースターターだし、自分の仕事の能力自体が立場によって、大きく変わるかって言うとそうでもないと思う。

それに、受託開発は出足がかなり重要で、自社でやる時は掛け持つことケースも多いから、スロースターターっていう短所が、傭兵より受託開発の方が、顕在化しづらいかって言うとそうでもない。

プロジェクトの要点や、メンバーや自分のアウトプットのポイントだけを把握しておいて、かけ持ちで可変で対応するみたいな立ち回りは、自社での開発ではあるあるなことだと思う。

ところで、受託開発は開発能力と同じくらいに交渉力、営業力が大事だと思ってるが、自分にその力があるかと聞かれたらごめんなさいと言わざる負えない。

客の圧力にまけて3、4ヶ月くらいの工数の案件を、2週間で飲んでしまったこともある。これぞメンバーを不幸にするPMだ。俺がガンダムだ

じゃあ自社サービスは

それじゃあ、自社サービスはどうだろうか。

この自社サービス開発はプロパーという立場では経験したことがない。傭兵として関わった時はサービスの中核というよりは外堀という感じの、かつ、もう勝ち確なメガベンチャーだった。

ここは勝ち確で、スケジュールや要件でガンガン詰めに来る、非開発サイドの人間はいたが、結局勝ち確なので、スケジュールぶっちぎっても呑んでくれたし、外堀なので意見も通った。並んでいた開発者も勝ち確なのか皆余裕があって、話がわかる。自由だ。ここは物足りなさも感じるくらいに自分のパフォも勝ち確だった。

だが、当然自社サービスは、会社というよりも前に、フェーズによって求められるものが全然違うので一概には言えないだろう。立ち上げ当初のサービス開発はスピードが大事だったり、立ち上げ後のプロダクトの認知度が上がってきている段階だと多分、プロダクトについての知識とかセンスとかが大事そうだ。

来月自分が入社する会社はある程度売上をあげていて、新規サービス開発含めて、今はかなり開発者を増員かけてるから拡大フェーズと言えそうだ。

プロダクトといえば、直近今の現場では、自社サービスとは言えないが、自社プロダクトに関する話を営業側とMTGすることも少なくない。が、ずっと地蔵化している。

歴戦のエンジニアがガンガン提案しつつ、営業側のふわっとした提案をことごとく論破し、却下している。恐ろしい恐ろしい。

自分は、別に発言するのが怖くて黙っているわけではない。正直いって、意味がわからないのだ。そんな話は知らない。そんな考え方は知らない。

プロダクトについて意見を持たないエンジn(以下略

やりたい

さて、長々無能アピールしてきたわけだが、今何をやりたいかという話で言うと、今は圧倒的に「プロパーという立場で自社サービス開発」だ。理由は、もう前に書いた転職日記にあるとおりだ。

凡夫でも凡夫なりに、やりたいと思ったことをやる力、したいと思ったことをできる確率をあげたいのだ。年収にこだわらなければ、今できることにこだわることも、できないことにたじろぐ必要もない。俺たちの戦いはこれからだ。ありがとうございました。0.5人月先生の次現場の活躍にご期待ください。